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月別アーカイブ: 2025年9月

大澤屋のよもやま話~やりがい~

みなさんこんにちは!

有限会社大澤屋の更新担当の中西です。

 

~やりがい~

同じロゴでも、店の魅力は一店一店ちがう。
ファミリーマート(以下、ファミマ)のフランチャイズ経営は、本部の仕組みを土台に、地域のくらしを編集していく仕事です。ここでは、オーナー・スタッフ・お客さま・本部それぞれのリアルなニーズと、現場で感じるやりがいを、すぐ運用に活かせる形で整理します。


1|まず押さえる:いまのCVSに求められる価値軸 🧭

  • 速さと便利:24H/朝夕ピークの待ち時間短縮、受取・決済のスムーズさ

  • 安心と品質:鮮度・清潔・防犯・アレルギー/栄養表示のわかりやすさ

  • 省人・省手間:セルフレジ、モバイル会員、宅配/受取の動線最適化

  • 地域密着:学校・企業・自治体との連携、災害時の即応

  • データ活用:会員/天候/時間帯データでSKU・人員・販促を最適化

キーワードは 「速い・わかりやすい・気がきく」。これを再現できる店が選ばれます。


2|ステークホルダー別“リアルなニーズ” 📌

お客さま

  • 並ばない(ピーク時の会計レーン温かい/冷たい導線

  • 欲しい時に在る(時間帯別の品出し・予約/取り置き)

  • つい行きたくなる理由(クーポン/限定/出来たて、感じの良い声かけ)

オーナー(経営)

  • 粗利と廃棄の両立(天候×時間帯×会員の発注ルール

  • 採用と定着(シフトの柔軟性、教育の“型”)

  • 本部施策の使いこなし(アプリ、決済、キャンペーンの最大化)

本部

  • ブランド標準の徹底(清潔・接客・商品政策)

  • データ連携(在庫・会員・販促のフィードバック)

  • 地域価値の発見(成功事例の横展開)

スタッフ(現場)

  • 分かりやすい業務手順(動画・チェックリスト)

  • 相互フォロー(ピークの声かけ、ワンオペの避け方)

  • 称賛の仕組み(小さな成功を見える化)


3|“やりがい”が生まれる瞬間(役割別)✨

  • オーナー:発注改善で**廃棄率↓ 粗利率↑**が数字に出たとき/地域の相談ごとが“まずはあの店へ”になる。

  • 店長回転率を上げつつクレームゼロで回し切れた日。新人が独り立ちした瞬間。

  • 早朝・日中スタッフ:お客さまの名前と好みを覚え、先回りの一言で笑顔が返る。

  • 深夜スタッフ:夜間の安全・清掃・仕込みで翌日の売場を「整えて渡す」誇り。

共通するのは、数字(売上・粗利・廃棄・待ち時間)と笑顔の両方で成果が返ってくる点です。


4|“選ばれる店舗”の差別化ポイント 🧩

  1. ピーク設計:7–9時/12–13時/17–20時のレーン・動線・人員を固定化

  2. 時間帯発注天候×曜日×イベントで“売れる時間に並ぶ”SKUへ

  3. 出来たて体験:ホットスナック/淹れたて/中食の魅せ方と声掛け

  4. 会員起点の販促:アプリ/決済と棚前POPの連動で“理由づくり”

  5. 地域連携:学校・工場・高齢者会との注文/受取/移動販売の仕組み化


5|“今日から”使える運用テンプレ ✅

A. 週間ルーチン(例)

  • :前週の粗利・廃棄・客数ふりかえり(15分)

  • :発注マニュアル更新(天候/行事を反映)

  • :棚替え・フェイス見直し(“手が止まる棚”をなくす)

  • :新人OJT(動画10分+実地15分)

  • :会員向けクーポン訴求の最終調整

  • :ピークのレーン増設・声掛けフレーズ確認

  • :来週イベント(給料日/連休/学校行事)をカレンダー化

B. 品出し・発注の“3つの指標”

  • フェイス回転基準:ピーク1時間で最小フェイス×回転数が出るか

  • バックヤード滞留:入荷後30分以内に出し切る率

  • 廃棄の質:値引き/予約切替/サイズ変更で改善提案件数を追う

C. 接客の“3秒3語”

  • 入店3秒で「いらっしゃいませ」

  • レジ3語で「温めますか?袋要ります?」

  • 退店3秒で「ありがとうございました」


6|KPIで“ニーズとやりがい”を同時に可視化 📊

  • 売上/粗利:時間帯別粗利、カテゴリー別構成比

  • 効率:レジ待ち時間、セルフ利用率、バックヤード滞留時間

  • 廃棄:金額/点数、値引き回収率、予測精度

  • 人材:定着率、教育完了率、称賛カード件数

  • 顧客:会員比率、リピート、レビュー/投書

“数字で語れる”と、スタッフの努力がやりがいとして定着しやすくなります。


7|ケーススタディ(フィクション)📘

  • 工業団地前の店舗:朝7–9時のレーンを2→3に、ホットスナックの揚げ時刻を前倒し。客数+12%/レジ待ち-35%

  • 高校最寄り店舗:下校時間に合わせて甘味×飲料の端末訴求客単価+8%/廃棄-18%

  • 高齢化エリア配達・取り置き導入と声掛け強化で会員比率+15pt


8|よくある“つまずき”と回避策 🧯

  • 発注が主観的 → 天候・曜日・会員データのルール表を固定

  • レジ渋滞 → ピークはセルフ開放+役割分担(会計/袋詰/補助)

  • 廃棄増 → 値引きの時刻・幅を決め、予約/取り置きで逃がす

  • 新人が育たない1動画+1シート+1実演のセット化、褒めポイント可視化

  • 本部施策の乗り遅れ → 週1でアプリ/販促の更新会(10分)を固定


9|“提案が通る”3プラン(Good/Better/Best)💡

  • Good(基本運用):ピーク設計+時間帯発注+清掃/鮮度の徹底

  • Better(データ活用):会員×天候のSKU最適、セルフ/予約の導入、値引き台本

  • Best(地域編集):学校/企業/自治体と事前注文・受取拠点化、防災連携、SNS/アプリ連携の地域情報発信
    → それぞれに粗利率・廃棄率・待ち時間の改善見込みを添えて意思決定を速く。


10|ニーズは“選ばれる理由”、やりがいは“続ける力” 🌟

ファミマのFCは、本部のプラットフォームを使い切り、地域の生活に合わせて編集する経営。
速さ・安心・省手間・地域密着・データ活用というニーズに応えるほど、
数字が伸び、「ありがとう、助かった」が増え、スタッフの誇りが積み上がります。
今日から、ピーク設計/時間帯発注/会員連動の3点を整えて、やりがいの循環を回していきましょう。💪

 

 


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大澤屋のよもやま話~変遷~

みなさんこんにちは!

有限会社大澤屋の更新担当の中西です。

 

~変遷~

 

フランチャイズで全国に広がってきたファミリーマート(以下、ファミマ)。
この半世紀、ブランド統合デジタル化オペ省力化を軸に、オーナーと本部の役割や成功の作法は大きく変わってきました。主要な節目を、実務目線で整理します。


1|創業〜1990年代:拡大期—「24時間×標準化」でフランチャイズが伸びる

  • 1973年に1号店、1981年に法人化。以後、国内外での多店舗化を進め、90年代には上場・地域子会社の設立など体制を拡充。標準オペロジスティクスの整備がフランチャイズ拡大を支えました。ファミリーマート

  • 店頭端末(のちのFamiPort)やPOS活用が進み、チケット・公共料金など来店動機の多様化が始動。2010年時点でFamiPortを使ったクーポンサービス展開が確認できます。伊藤忠商事

当時の勝ち筋:立地×24H×標準オペ。オーナーの仕事は“本部モデルを忠実に回す”ことが中心でした。


2|2000年代:都心型・多機能化—来店理由をつくる時代へ

  • 都市型の高付加価値店舗(Famima!! など)や、店頭端末の機能拡張で**「買う」以外の用事**(支払い・受取・チケット)を増やす動きが加速。

  • 本部は品揃え差別化オペの簡素化をセットで進め、FC収益のボラティリティ低減に注力。


3|2016–2019:大統合の時代—Circle K・サンクスのブランド転換

  • 2016年の経営統合を機に、サークルK・サンクスをファミマに順次転換。2018年末〜2019年初にかけて完了し、国内ネットワークは約1.6万店規模へ。全国の物流再編もこの期間に進みました。ファミリーマート+2ファミリーマート+2

  • 2016年アニュアルでは新フランチャイズ契約の導入方針が明記され、統合と並行して“持続的に加盟店が努力できる制度設計”へ舵を切ったことが示されています。ファミリーマート

この統合で「ブランド・供給・IT・契約」の四位一体最適が前進。オーナーにとっては仕入・販促・オペの一本化で学習コストが下がる一方、転換工事・教育など短期の負荷も大きい局面でした。


4|2019:キャッシュレスの号砲—公式ウォレットFamiPay誕生

  • 2019年7月、公式アプリにバーコード決済FamiPayを実装。来店動機のクーポン配信とあわせて、決済×CRMの自前基盤が立ち上がりました。ファミリーマート+1

  • 以後、累計ダウンロードは拡大し、会員接点としての重要性が増大。販促費の効率化リピート醸成がFC収益にも波及しています。伊藤忠商事


5|2020:伊藤忠による完全子会社化—ガバナンスとスピードの再設計

  • 2020年、伊藤忠商事によるTOBが成立し、ファミマは完全子会社化(非上場化)へ。投資・DX・サプライチェーンの意思決定をグループ一体で速める体制に移行しました。伊藤忠商事


6|2020年代:省人化・OMO・地域密着の再定義

  • 労働力ひっ迫と消費のデジタル化に対応し、セルフレジ/モバイル会員/事前予約・受取を拡充。FamiPay×在庫・販促の連携で、廃棄削減と粗利最大化の精度が上がっています。ファミリーマート

  • 一方で、災害対応や高齢化への配慮など**“地域インフラ”としての役割も拡大。オーナーにはコミュニティ接点の設計**力が求められる時代に。


フランチャイズ実務の「変わらない芯」と「変わった作法」

変わらない芯

  • 回る基本:品出し・鮮度・清掃・接客の徹底。

  • 立地×人材:商圏理解とスタッフ定着が利益の根幹。

変わった作法

  • データで回す:アプリ会員・時間帯別・天候別のSKU最適

  • 省人前提で設計ピーク平準化(予約・取り置き)とバックヤード簡素化

  • 本部×FCの役割:本部はプラットフォーム(決済/CRM/供給)を磨き、FCは地域UXを磨く。


タイムラインで見る主要マイルストーン


これからの10年:FCが強くなる“3つの打ち手”

  1. LTV経営:アプリ会員の来店頻度×客単価を地域ごとに設計。

  2. 省人の再現性夜間の品出し自動化・予約導線・セルフ会計を使い、ピークの“待ち”を消す

  3. 地域価値の倍化:自治体・学校・企業と連携し、受取拠点/防災拠点/巡回販売など**“集客装置”化**する。


フランチャイズは「本部のプラットフォーム」×「地域の編集力」

ブランド統合でスケールの経済を作り、FamiPayでデータの経済を回し、完全子会社化で意思決定のスピードを得たのが今のファミマ。
FCの勝ち筋は、本部プラットフォームを使い倒しつつ、地域に合わせて“編集”すること
変わらない日常を支えるコンビニの価値は、これからも全国標準×地域密着の掛け算で進化していきます。

 


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